別居後の1995年に単独で来日し、雅子さまと初めて対面したダイアナ妃 (c)朝日新聞社 @@写禁
別居後の1995年に単独で来日し、雅子さまと初めて対面したダイアナ妃 (c)朝日新聞社 @@写禁
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 適応障害の療養生活も10年目に入っているこの秋、雅子さまが変わり始めた。

 10月18日、持続可能な開発に向けて有識者が対話をする「地球環境行動会議(GEA)」に出席。皇太子さまとともにノーベル賞受賞者の講演にも耳を傾けた。

「体調がいいとのことで、突然のお出ましでした。肌もつややかで、今までのような不安そうな表情もない。ここ数年にないお元気なご様子でした」(宮内庁記者)

 その前の週末、雅子さまは公私ともに活発だった。土曜日の12日には、10年ぶりに全国障害者スポーツ大会の開会式に出席。午後からは愛子さまの運動会も見学した。例年なら「母親として愛子さまの運動会が優先」だったが、今回は当初東宮大夫が「公務欠席」を発表したのを覆しての、お出ましだった。翌日は同大会のバスケットボールなどの試合も観戦した。

「運動会で雅子さまは、愛子さまの組体操を見て、周囲をはばからず、目頭を押さえ、涙を流していらっしゃいました。愛子さまのご成長が雅子さまの支え。一時、上向きかけたご体調が愛子さまの不登校問題で再び悪化しましたが、今度こそ、本格的に回復に向かうかもしれません」(同)

 痛手を負いながら、より強くなって立ち上がる。

 そんなプリンセスが、雅子さま以前にもいた。

 ウィリアム王子とキャサリン妃結婚・出産で、今、改めて注目を集めるダイアナ元妃だ。彼女を描いた映画も最近公開され、再評価の動きが出てきた。

 2人の悩めるプリンセスは同世代。雅子さまは、まもなく50歳。ダイアナ元妃は存命なら52歳だ。

 精神科医の香山リカさんは、この世代の女性をこうみる。

「物質的な豊かさを多くの人が享受できるようになった結果、それだけでは幸せになれないことに気づき、自己実現を目指すようになった世代。雅子さまとダイアナ元妃は、そんな世代の申し子のように、保守的な世界で『自分しかできないこと』を追求し、傷つき、悩み苦しみました」

週刊朝日 2013年11月1日号