カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在は全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ(撮影/今村拓馬)
カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在は全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ(撮影/今村拓馬)
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※写真はイメージです(Getty Images)
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 年の瀬に「忘年会スルー」という言葉が、インターネットを中心に注目を集めている。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「忘年会をやめる会社が増えるのでは」と考える。

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 最近、「忘年会スルー」が流行っているのは当然の流れじゃないかと思います。今は在宅で仕事ができる会社も増えているし、仕事の形態を考えると、年末に忘年会という単なる飲み会をすることが、本当に必要かというとそうでもなくなっていると思うんですよね。職場を居場所にしている人たちにとっては、酒を飲んで楽しいだろうけど、仕事として割り切ってやっている人にとっては苦痛でしかないですから。

 そもそも、これまでの人生で「忘年会で有意義な話ができた!」ってことは一度も無いですよね?(笑) 字のごとく、1年を振り返ってこんな仕事があったね、あれは大変だったねっていう話をしながら、年を忘れるということはまず無い。ややもすると「今日は仕事の話はやめてさ~」と制止されるぐらいですから。いつも飲み会で、いつもの酔っぱらいたちが、誰かの悪口や笑い話をして、夜が更けてくると下ネタになり、女同士は恋愛話になり……何も特別なことは起きないものなんですよ。正月休みの後に「忘年会で話した件だけど……」って次につながることはまず無い。

「忘年会=ただの飲み会」なんだから、やっぱり友だちとやるのが一番楽しいし、職場でも5,6人の班とか小さな部署でやる方がいい。30~40人とかの大きな忘年会には役職がある人がたくさんいるし、ただの仕事ですよね。しかも会社も金を出せなくなってきて、自腹で行くなら必要なくない?と思うわけです。わざわざ居酒屋で30、40人のコースを予約して、2時間制だとか、終わったら2次会どうするかとか、手間がかかりすぎる。夜は家族と一緒にいたいという人もいるだろうし、今の仕事のスタイルやライフスタイル、ニーズに合わなくなってきているんですよね。

 一般の企業でもそうかもしれませんが、芸能界の忘年会もこの30年ぐらいで大きく変わりました。僕が若手だったころは、番組の忘年会はお金が飛び交うようなもので、今はそういうことをやる番組はありませんが、昔はスポンサーさんがお金を出してくれたり、番組の予算があったりして、ビンゴ大会の景品にハワイ旅行があったと聞いたこともあります。ほかにも、スクーターや自転車、掃除機や家電が当たったりしていたわけです。

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