ちょっとしたことでも即炎上するご時世に、ギリギリの企画をやり続ける同番組。その代表格としてクロちゃんの存在があるわけだが、なぜクロちゃんはこの番組にはまり続けているのだろうか。TVウオッチャーの中村裕一氏は次のように語る。
「異様なまでの女好きで、アイドルが大好物のクロちゃんとコンプライアンスの隙間をついた番組づくりが信条の『水ダウ』です。両者の思惑と長所が見事に合致しており、昨年の生放送のようなよほどのハプニングでもない限り、この組み合わせはしばらく続くのでは。バラエティーとドキュメンタリーのボーダーラインを行き来する演出のさじ加減が絶妙で、誰もが内包しているかもしれない人間性が垣間見える、ある種の狂気とも言える瞬間に視聴者は好奇心と羞恥心をそこはかとなく刺激されるのだと思います。ただし、これをテレビ番組として成立させるのには、細心の注意と万全の体制が求められます。その意味で一連のクロちゃん企画は、令和におけるテレビバラエティの1つの完成形とも言えるかもしれません」
まさに新時代の到来を体現し続けるクロちゃん企画。この快進撃はこれからもしばらく続きそうだ。(藤原三星)