ハーパーが語るように、他のスポーツでは平然と行われているものでも、野球界では相手にリスペクトを欠く行為と批判されることが多々ある。だが、「もし(自身を打ち取った)相手が自分に対してガッツポーズをしてきから、“よくやったな”と返すだろうね。でも次は俺が打ってやる!って思うだけだよ。こういったことが野球を面白くするんだと思う」と、勝負の中で自然と生まれる感情や行動については、寛容になるべきだとの意見をハーパーは示していた。

 かつて日本のプロ野球では、阪神の西岡剛と関本賢太郎が中心となって、「Gratiii(グラティ)」というホームラン後のパフォーマンスが話題を呼んだ。ファンからも好評を受け、関連グッズも販売されていたが、OBなどから「相手への敬意を欠く」などの批判もあり最終的には封印されてしまった。

 プロスポーツではない高校野球では、もちろん過剰なパフォーマンスは好ましくないのは理解できるが、ある程度の寛容さは欲しい。もちろんプロ野球でも、サッカーやバスケットボールなどに押され競技人口が減るのを防ぐためにも、ファンが喜ぶことをもっと重視してもいいのではないか。