NHKが全面バックアップし、国民的歌手としての地位を築きつつある米津だが、一方で今年から所属レーベルをソニーに移したことも業界内で話題になった。
「個人事務所の現社長さんは米津さんをプロデュースするため、務めていたレコード会社まで辞めて、デビュー後もずっと二人三脚でやってきた人。だから移籍先のソニーに対して対してもプロデュース方法や楽曲の売り出し方に関して厳しい注文を入れているそうです。ソニーも高額で彼を引き抜いたのですが、移籍条件として米津専用のレーベルを作るよう要請があったと聞いてます。流石に実現しなかったようですが、それでもソニー内に米津さん専用のチームが作られましたといいます。NHKも彼のイメージを守るために、難しい要求が突きつけられているのかもしれません」(音楽専門誌の編集者)
TVウォッチャーの中村裕一氏は、そんな米津の年末をこう分析する。
「先日放送された『アメトーーク!』3時間スペシャルの『踊りたくない芸人』の課題曲にも『パプリカ』が使われ、世間への浸透ぶりを実感した人も多いのではないでしょうか。確かに、ここに来てのNHKのパワープッシュぶりは、紅白に出てもらうためになりふり構わず外堀を埋めている感があるようにも思えますが、そんな大人の事情など関係ないファンからすれば、米津の紅白出演に期待は高まるばかり。逆にここまで盛り上げておいて出ないとなれば、その失望感は計り知れないでしょう。アーティストを守りたいという姿勢は理解できなくもないですが、『パプリカ』が今年を代表する曲であることは間違いありません。ここはぜひとも出し惜しみせず、いっそ最後の紅白のつもりで米津本人に出てもらい、渾身のパフォーマンスを披露して欲しいですね」
たしかに今年はアイドルソングもさほど話題作がなく、主だったアーティストが現れていない。紅白の出場者発表は、例年11月中旬頃。米津の出場の有無だけでなく、年末の風物詩の演出にも注目していきたいところだ。(今市新之助)
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