会見に目に涙を浮かべる前澤友作氏(撮影/今村拓馬)
会見に目に涙を浮かべる前澤友作氏(撮影/今村拓馬)

 ZOZOの前澤友作社長(43)が12日、社長を退任した。ZOZOはソフトバンク参加のヤフーの子会社となる。前澤氏の後任には、澤田宏太郎取締役(48)が就任、電撃退任について前澤氏は12日夕に東京都内で記者会見を開催した。

(1)に引き続き、前澤氏のコメントを掲載する。

*  *  *

前澤:私から5分程度お話をさせていただきます。まず改めまして株式会社ZOZO前社長であります前澤でございます。

 ついに「前」社長ということになってしまいました。今日の資本業務提携契約の締結と同時に、私の辞任についても発表させていただきました。まず、今回の資本業務提携契約につきましては、ヤフーさんとZOZO社、ものすごくすばらしいシナジー効果のある提携になるのではないかと、僕自身、自信をもって進めてきました。

 当然、ZOZO社の経営陣も全員賛成、ヤフーの経営陣も全員賛成でこれからどんなことができるか、どんな効果が出せるか、ともにどうやって成長していけるか、非常に楽しみが多くあるのが現状です。詳細は今日は控えますが、今後もいろいろな業務提携を予定しているので、楽しみにお待ちいただければと思います。

 僕自身としましては、21年間ZOZO社の代表取締役および社長を務めさせていただきましたけども、最後の最後で一番大きな決断をできたことを大変うれしく思うと同時に、今後のZOZO社ならびにヤフー社の成長を心から祈るばかりです。朝8時45分に、開示してからネット上をいろいろとみました。「すばらしいシナジー効果のありそうな提携だね」とか、「ものすごいいいパートナーシップだね。まるで結婚みたいじゃん」とか、いろいろポジティブな意見が散見されてます。うれしく思います。ちなみに「前澤社長の言動は本当に不安だったから辞めてもらってせいせいしたわー」のような応援コメントもいただいてました。

 それはいいとして、先ほど澤田からも少しありましたけど、新経営陣にZOZO社は変わるわけですけど、こちらも簡単に触れさせていただきます。

 澤田から、前澤のやり方はトップダウン、ワンマン経営だったのではという指摘はありました。自分自身も実はそう思うフシがありまして、この21年間、自分の好きなことを仕事にという思いで、ひたむきに突っ走ってきました。当然、社会に出て就職した経験もなければ、もちろん社長になったこともないですし、MBAなどがそうした難しい勉強もしたわけではありません。好きなことを突き詰めてやっていたら、気づいたら 社長になっていて、気づいたら多くのお客様、お取引様、そしてなんと大きな株主にも応援していただける上場してしまいました。

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