ドラマ「監察医 朝顔」(フジテレビ系)の平均視聴率が、8月19日放送の第6話(14.4%=ビデオリサーチ調べ、関東地区)で番組最高を記録したそうだ。「月9」の好調で、不調続きのフジテレビ関係者もホッとしている。そんな報道もあった。
フジテレビ関係者ではないが、私も6話を見てホッとしたことがあった。それは、山口智子さん演じる興雲大学法医学教室主任・夏目茶子のこと。6話は5話から4年後で、第2部のスタート。そう予告されていた。夏目は主人公の監察医・朝顔(上野樹里)の上司だけど、1部だけかも。勝手に心配していた。
というのも、山口さんはこの夏、NHKの朝ドラ「なつぞら」にも出演していた。夏空と朝顔って小学生の夏休みの観察日記かい! とツッコミつつ、両方見ていたら、「なつぞら」の山口さん(おでん屋の女将・亜矢美)が8月15日を最後に消えてしまったのだ。
突然だった。詳しく説明はしないが、ヒロインなつ(広瀬すず)の「仕事と子育ての両立」問題を際立たせるために消した。そう思い、ご都合主義だーと小さく憤っていた。さらに、山口さんはたまにしかドラマに出ない。「ふたつも出るなら、どちらも短期決戦か」などと深読みもしていた。
そして注目の6話。茶子先生は東南アジアっぽいおしゃれな服を着て、激辛トムヤムクンを作り、法医学教室のメンバーに振る舞っていた。男性部下が「茶子先生、ますますパワーアップしてるな」「まるで魔女」と小声で会話していた。そう、ド派手で自由。それが茶子先生。その上、優しく強い。そんな茶子先生を、山口さんはとにかくカッコよく演じている。
第2話の衣装がすごかった。グレーのパンツの上に、赤と白のストライプの服を着ていた。横のシマシマでなく、縦のシマシマ。それもかなり幅広のシマシマ。こんな服、山口さんしか着こなせない。そしてこんな衣装の時の山口さんは、ウキウキ演技をする。でも優しく強い側面を出す時は、ガラッと変わる。大きな目で相手をじっと見つめる。それだけで説得されてしまう。