お笑いコンビ・カラテカの入江慎也(42)が、大規模振り込め詐欺グループの忘年会に同社所属タレントを仲介したことが発覚し、吉本興業から解雇された“闇営業騒動”の波紋が広がっている。一報を報じた「フライデー」(講談社)によると、当日は、雨上がり決死隊の宮迫博之やロンドンブーツ1号2号の田村亮など人気芸人が現場に出向いており「1人100万円」の出演ギャラが支払われたという。闇営業とは、事務所を通さずに芸人個人が直接受ける仕事のこと。企業の宴席や結婚式の出し物として……というケースでも、事務所を通さなければすべて闇営業となる。
お笑い芸人にとってこの闇営業は、貴重な収入源のひとつとして重宝されているようだ。とくにギャランティに関して昔からその安さが指摘されている吉本興業の場合、所属する若手は生活のためについつい闇営業の誘いにのってしまうという。吉本とは別の大手芸能事務所に所属する20代の若手芸人は内情をこう明かす。
「僕のような芸歴4~5年でまったく売れてない末端の芸人にも、かなり若手のころから話がまわってきましたから、芸人なら誰でも一度は闇営業に出たことがあるといっても過言ではありません。もちろん事務所の契約としては絶対にNGですが、それ自体は犯罪ではないですから。ただし、やっぱり怖い人たちの飲み会……ということも少なくないです。末端の若手はたいてい1万円とかですが、5万円とか10万円とかお小遣いではすまされない額をいただくこともありました。このご時世ですのでコテコテの暴力団関係の営業は減ったと思いますが、その分、今回明るみになったような半グレ系の方々の案件も増えていると思います。最初は怖くない人たちだと思っていても、何度か呼ばれているうちに『あれ?』って思って反社会的勢力だと発覚することも多いんです。僕らみたいな末端の芸人だと、スベると一気飲みさせられたり無茶振りされたりします」
建前上は御法度だが芸人にとって闇営業はかなり浸透しているようだ。例えば人気バラエティ「水曜日のダウンタウン」(TBS系)でも闇営業を告白させるドッキリが度々行われたり、「アメトーーク!」(テレビ朝日系)でもかつてR-1ぐらんぷりで優勝した三浦マイルドが後輩芸人から「闇営業を唯一、許されてる芸人」と暴露されるなど、芸人の内輪トークの定番ネタになっている。