浮世絵がプリントされたデザインコンドーム
浮世絵がプリントされたデザインコンドーム
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約20種類のデザイン案が並んだ
約20種類のデザイン案が並んだ

 性行為などで感染する梅毒の感染者数が最悪の数字になっている。その数なんと7千人以上(2018年)。厚生労働省によると、戦後間もない1948年に患者数は22万人だったが、2010年には621人にまで減っていた。しかし、梅毒の患者数は再び年々増加し、昨年は10年の10倍以上に急増した。

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 梅毒は、性的な接触などによって数週間で性器や口にしこりや潰瘍ができる感染症だ。治療しなくても一時的に症状が弱まることはあるが、治療が遅れてその間に他人にうつすなどの恐れがある。重症化すると記憶障害などを引き起こすこともあるという。

 コンドームの国内シェアトップのオカモトが今年3月に約1万4千人を対象に行ったアンケートによると、性行為の際のコンドームについて約2割が「全く使わない」と回答。「着用しないことがある」を含めると約7割がコンドームを付けずに性行為を行うことがあることが分かった。これについて、同社の担当者は「コンドーム=性感染症予防というイメージを持ってもらいたいです」と話す。

 危機感を募らせたオカモトが3日、抗菌作用のあるコンドームと、絵柄がプリントされた「デザインコンドーム」を発表した。感染拡大へ、効果はいかほどか。

「コンドーム=避妊具というイメージが根強いのでしょう。使用しない理由を調査したところ、『妊娠する可能性は低いと思っている』や『望んではいないが、妊娠してもいいから』というものが上位にあり、性感染症予防としての必要性はほとんど認識されていません。」(同担当者)

 梅毒などの性感染症リスクの増大に加え、来年には東京五輪が控えている。国内での交流人口が増え、性的な接触機会も増えることから、同社は2つの新商品を発表した。

 1つは、HIVやヘルペスのウイルスが、体内の細胞に入るのを阻害する「SPL7013」を含んだジェルが塗布されたコンドームのビバジェル(VivaGel(R))。臨床による抗ウイルス作用は確認されていないが、販売によりコンドームの使用目的の一つである「性感染症予防」を意識してもらうことが狙いだ。海外では一部ですでに流通しており、日本国内では初めて。6月からテスト販売を開始し、1箱10個入りで希望小売価格は2千円。10月10日から一般発売を予定している。

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