とはいえ、ジョーダン関連グッズが生み出す利益は年間30億ドル(約3360億円)以上であると伝えられるように、その恩恵は計り知れない。『ナイキ』の創業者であるフィル・ナイト氏も、ジョーダンとスポンサー契約を結んだことは「ビジネスの決断としては最高のもの」だと、数年前に米紙『USAトゥデイ』のインタビューで語っているように、もたらした金額を考えれば、ジョーダンが受け取る金額は当然なのかもしれない。なお、余談であるが、『アディダス』はジョーダンとの契約を“身長がより高い選手がいい”という理由で断ったようだ(※ジョーダンの身長は198cm)。
また、ジョーダンはグッズ収入もさることながら、選手生活を退いてからはビジネスマンとしても成功を収めている。2010年にジョーダンがオーナーとなったNBAのシャーロット・ボブキャッツ(※現在のシャーロット・ホーネッツ)は、それ以降チームの成績はパッとしないが、“投資”としては抜群の結果を生み出した。『フォーブス』は、2010年にジョーダンが1億7500万ドル(約194億円)で買収したチームを、昨年2018年には10億ドル(約1106億円)以上の値打ちがあると査定。ジョーダンはそのチームの約90パーセントを保有しているとのことで、この買収だけで、どれだけ資産を増やしたかが分かるだろう。
このように、引退後も儲けに儲けているジョーダンが持つ純資産は、2018年時点で16億5000万ドル(約1850億円)とのこと。他のスポーツでも大金を稼ぎ出すスーパースターは数多く存在するものの、ジョーダンはF1のミハエル・シューマッハや、ゴルフのタイガー・ウッズらを抑え、最もリッチなアスリートとなっている。さらに、とてつもない資産を持つお金持ちが多いアメリカでも全体でも455番目、そして世界全体でみても1477番目(※米国、世界ともに『フォーブス』の2018年時点の数字)にリッチな人物であるというのだ。客観的にジョーダンが持つ資産がどれだけ凄いかおわかりいただけるだろう。