仕事の関係で『コドモのコドモ』という映画を観ました。
同タイトルのさそうあきら氏のコミックの映画化作品です。

小学生の妊娠と出産というテーマは、コミックの時から非常に難しいものでしたが、さそうさん独特のユーモラスで乾いたタッチで、「人が生きるということ」にいろいろな想いが馳(は)せられる上品な作品として成立させたなと感じてました。作家の力ですね。

ですが実写映画になると、わけが違います。
実際に生身の子供達が演じるわけです。コミックではうまくバランスを取ってフィクションとして成立させていた部分が妙に生々しくなっていたらどうしようかと、少し不安でした。

ですが、試写を観て安心しました。
秋田の田園風景の中、オーディションで選ばれた子供達が実に生き生きと演じていて、前向きな「生きていく力」が感じられるある種のファンタジーになっていました。脚本・監督の萩生田宏治(はぎうだこうじ)氏の丁寧な仕事が生きたなと感じられました。

もちろんセンセーショナルなテーマであることは間違いありません。ファンタジーになっていることを僕は好ましく感じたのですが、綺麗事に逃げていると感じる人もいるだろうなとも思います。
映画のロケ地となった秋田の能代(のしろ)でも最初は反対意見もあり、かなりもめたようです。
(最終的には映画の趣旨を理解してもらい、しっかりと協力していただいたようですが。この辺の顛末(てんまつ)の一部は9/22号のAERA本誌でも記事になっていましたね)

テーマがテーマだけに、否定派が出るのも無理もないでしょう。
ですが、それはやはり作品を観た上での意見であって欲しいなと思います。
「小学生の妊娠出産」という言葉から想像される、エキセントリックなだけの作品ではないことは確かですから。

映画『コドモのコドモ』公式サイト