韓国の主要駅などに掲出されたアイドルの宣伝広告。楽曲リリースやコンサートなどの情報が書かれているかと思いきや、よく見ると「HAPPY BIRTHDAY」の文字が並んでいる。BTSやTWICEといった売れっ子ではなく、まだ無名のアイドルなのに、だ。いったい誰が出した広告?
「事務所やレコード会社ではなく、ファンが出しています。お祝いしたい気持ちだけでなく、世間に“売れている感”を出す目的もあるようです」(前出のライター)
この“売れている感”がポイント。韓国では、ファンがコンサート会場などに「祝い花」ならぬ「米花輪」を贈ることが多い。実はこれ、花や風船が添えられた「米俵」だ。
「会場に飾られた米花輪は児童養護施設などの福祉施設に届けられます。『この人のファンからお米をもらった』と感じてもらうことで、アーティストのイメージアップになる。それに、『この人を応援する人はこんなにもいる』という熱量を見せることもできます」(30代・韓流アイドルファンの日本人女性)
祝い花として使われるスタンド花の場合、公演が終わると花屋が撤去してしまうことも多い。それならば、少しでも役に立つ「お米を」という考えがあるようだ。なかには「練炭花輪」や「卵花輪」をプレゼントするファンもいるとか。
“売れている感”やイメージアップにつなげるためにあの手この手を使う韓国のファン。だからこそ、事務所側も自国のファンをむげにできない考えがあるようだ。
韓国のファンの声に応える流れでNU’EST Wのイベントは中止となったが、これに怒り心頭なのは日本のファンたちだ。SNSには、
<韓国で人気が出る前は日本のファンが支えていたのに>
<イベント内容に嫉妬したんじゃないのか>
<言えば何でも通ると思っているんじゃないか>
と、疑問視する声が多数上がった。
「韓国のアイドルを応援する時点で(日本とは)文化が違うことは理解しています。何かあれば一個人ではなくファンダム(熱心なファンの集まり)として抗議文を上げるので、事務所がフィードバックせざるを得なくなる。ただ、今回の騒動ではアーティスト自体のイメージも下がってしまいました」(20代・韓流アイドルファンの日本人女性)