未来投資会議の事務局に12月下旬の未来投資会議が中止になった理由について聞くと「そのような会議が開かれることは公表していません」。福田氏の復帰については「私どもは承知していません」と回答した。

 財投については、かつて乱脈融資や民業圧迫が批判され、その不透明な中身から「伏魔殿」とも呼ばれた。竹中氏は、その財投の改革を掲げ、小泉純一郎政権時代に寵愛を受けた。01年に改革がスタートしてからは、融資計画残高は400兆円から15年度末で160兆円まで減少している。ところが、その竹中氏が再び財投を"不透明な"資金にしかねない状態だ。

 未来投資会議の影響力は、安倍政権が長期化するに従って強まるばかりだ。19年の通常国会でも、再び不可解な制度ができあがるかもしれない。事実、福田氏は補佐官を辞任する前、「次は国有林野の開放だ」と知人に話していたという。その言葉通り、未来投資会議では、水道法の次の“改革”として、国有林事業へのコンセッション導入を目指して作業が進められている。

(AERA dot.編集部・西岡千史)

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