広島と巨人の今シーズンの主な成績
広島と巨人の今シーズンの主な成績
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 プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで19日、リーグ覇者の広島が5―1で3位巨人に勝利。3連勝で2年ぶり8回目の日本シリーズ進出を決めた。今年も日本シリーズを逃した巨人だが、広島と較べれば、コスパの悪さは一目瞭然。両チームの年俸ランキングから分析してみたい。

【ランキング表】広島vs.巨人 選手年俸ランキング

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 セ・リーグで巨人に次いで2球団目となるリーグ3連覇を成し遂げた広島。ただ、球団別の18年度年俸総額では、広島は12球団中6位(20億9348万円)で、2位の巨人(38億9195万円)に比べればはるかに少ない(労組日本プロ野球選手会調べ、選手会入会者のみ)。

 広島の日本人選手の年俸トップ3は、丸佳浩(2億1000万)、菊池涼介(1億9000万)、田中広輔(1億4000万)。いまや赤ヘル打線の代名詞となった「タナキクマル」トリオだ(年俸ランキング表参照)。

 なかでも丸は、打率.306、本塁打39本の活躍でMVP候補にあがる。今季に国内FA権を取得しており、FA宣言すれば複数の球団が獲得に名乗りを上げることは確実だ。

 田中広輔は打率.262で、昨年の.290に比べて若干数字を落とした。1番打者の数字としては少し物足りないように見えるが、田中の強みは選球眼の良さにある。今季はリーグ8位となる75四球、さらに死球は同2位の17で出塁率は.362。盗塁も2位の32を記録した。

 一方、不振に苦しんだのが菊池だ。打率.233で出塁率も.301と低迷した。ただ、犠打はリーグトップの30を記録、走者を次塁に進める進塁打も多かった。もちろん「忍者」と呼ばれる守備で何度もチームの危機を救った。

 CS第1戦でも、タナキクマルが光った。1回裏、先頭打者の田中が四球で出塁すると、2番菊池がバントの構えも見せながらヒットエンドランを成功させて無死一、三塁に。そして丸のセカンドゴロの間に1点を先制した。長打力だけではなく、こういった小技の連係プレーで点が取れるのも広島の強さだ。

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広島が打率が低くても得点力が高い理由