学童で連日、長時間過ごす子どもも、解答・筆写タイプは注意点さえ対処できれば、比較的容易に「壁」をクリアできます。学童での宿題の時間に、子どもがしっかりとプリントやドリルに取り組めるように工夫すればいいのです。ポイントは、「計画性」と「保護者の念入りな確認」です。

 計画性とは、学童の登所日ごとに「どのページまで解答を済ませるか、やり遂げるか」を子どもにしっかりと理解させることです。付箋を貼ったり印をつけたりしておくのもいいでしょう。そして毎日、進捗具合を保護者が確認することです。この確認がおろそかになると困った事態になります。

 こういう実例があります。夏休みも終わりになるころ、学童の運営本部に保護者からクレームがありました。「学童の先生に、うちの子どもが宿題をちゃんとやっていたかどうか欠かさず聞いていた。先生は、宿題をやっていましたよ、と答えていたので安心しきっていた。ところが宿題の中身を確認したら、適当な答えが書いてあったり解答せずに空白の解答欄がたくさんあったりで、今からではとても間に合わない。責任を取って、学童から学校に、宿題が進んでいないのは学童側の責任ですと説明してください」というものでした。

保護者の毎日の「進捗確認」がポイント

 学童側は、何十人もいる子どもの宿題の進捗状況をすべて把握できるわけではありません。宿題がちゃんと進んでいるかどうかを把握するのは保護者の責任です。学童側が、子どもが宿題をやっている様子があれば「宿題をやっていましたよ」と答えるのは無理もないことです。保護者は毎日、宿題の様子を確認してほしいなと思います。

 「解答・筆写タイプ」で最も注意が必要なのは、破損と紛失です。これも保護者からお叱りを受けたことがあります。「学童でプリントがほかの子どもに汚されて破かれた。そちらの管理責任の問題だから、学童が新しいプリントを学校から手に入れてください」という内容でした。

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