学童は、勉強や学習をサービスの中心としている「民間学童保育所」とは違って、時間を確保して宿題に取り組むことを促しますが、宿題をやり遂げさせるとか、宿題が正答するよう管理監督することまで事業内容としてはいません。学童は家庭の代わりの場所ですが、宿題をやり遂げているかどうかは、あくまでも家庭の管理下にあることを保護者側が理解することが重要です。プリントやドリル、ノートの破損や損失はかなり多いトラブルですから、コピーできるものはコピーしておくことをおすすめします。
自由研究、読書感想文… 学童でどうサポートしてもらう?
「自由回答タイプ」の宿題は難問です。学童で最後までやり遂げることがなかなか難しいジャンルばかりです。学童側にしてみれば、数少ない職員がこのタイプの宿題の面倒を見ることはできませんし、「そういうのは家庭で済ませてほしい」と思っています。
しかし、自由回答タイプであっても、その進捗を少しでもサポートする工夫はできます。
苦手とする子どもが多い読書感想文ですが、実は、学童においては比較的容易な課題です。本を読んで感想文を書くことなら学童の宿題の時間で済ませられます。学童の先生に、本の背景など話してもらうこともできそうです。一方で、絵を描く、書道(習字)は学童で取り組むことはほぼできないでしょう。道具を持っていってもなくしたり破損したりする可能性もあります。保護者側の提案で学童がそうした絵や習字に取り組む時間を確保するようにしてくれればラッキーです。
自由研究については学童で取り組める可能性があります。研究のテーマ選びで、学童でもできる内容を取り入れられればいいのです。私の知っている例では、「セミの抜け殻に木ごとの特徴はあるか」というテーマに取り組んだ子どもがいました。学童での外遊びの時間を使ってセミの抜け殻を集めて観察し、それを自宅でまとめたという自由研究でした。
自由研究は、こどもが自分から「これがやりたい!」と決めたテーマ、つまり興味関心があるテーマであればサクサクと進みます。
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