また、PMS(月経前症候群)について「私も生理前は無性にイライラすることがよくあります」と自身の体験を語るメンバーの言葉には、男子生徒たちは真剣な表情で聞き入っていました。

ナプキンの吸水体験「こんなに重くなるんですね」と男子生徒

 次に、実際に生理用品をさわったり、吸水の実験をしたりするグループワークへ。ナプキンの昼用、夜用、スポーツ用といった種類や、素材による違い、タンポンなども紹介され、赤い絵の具を混ぜた水を使って吸水力を実験します。

 ナプキンが吸収すると表面が湿って重くなることを体験した男子生徒からは「血が出る量が多いと、こんなに重くなるんですね」「ナプキンを見たのは初めて。母からも話を聞いたことがない」という声などが聞かれました。

 タンポンの説明でも吸水実験を行い、ある男子生徒から「ナプキンより長時間使えるタンポンをもっと普及させた方が良いのでは?」という意見も出ました。

 女子生徒たちの間でも「生理で一番つらいことってなに?」「普段、生理用品はどうやって買ってる?」「こんなにいろんな素材があるんだね」と、さまざまな話題で盛り上がりました。

友達が経血で洋服を汚してしまったらどうする?

 最後に行われたロールプレイングでは、「妹から生理痛を和らげるものを買ってきてほしいと頼まれた」「クラスメイトが教室で体調が悪そうにしていた」など、3つのシーンを設定。受講生側からは男子生徒が自ら手を挙げて役を演じ、会場は大いに盛り上がりました。

 なかでも「友達がお出かけ中に経血で洋服を汚してしまった」というシーンでは、汚れに気づいていない友達に、さりげなくブランケットを腰に巻いてあげる男子生徒の対応が見られました。その行動について「この場合は血がついていることを言ったほうがいいのか、言わないほうがよいのか」の議論も。女子生徒からは「女の子の友達を呼んできたらいいのでは?」という意見も出ました。 

 講義やグループワークのほか、ロールプレイングも組み込むことで、さらに生徒たちの印象に強く残る授業となりました。

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