フリーアナウンサーの久保純子さんは、2016年から夫と2人の娘とともにニューヨークで暮らしています。現地での職業は「幼稚園教諭」。2年がかりでモンテッソーリ教師の国際資格を取得し、現在はニューヨークの幼稚園に勤務しています。人気アナウンサーの久保さんが、なぜ幼稚園の先生に? その魅力は? その質問への答えの中には、子育てに役立つヒントがたくさん詰まっていました。※後編<元NHKアナ・久保純子に聞くアメリカでの子育て「16歳の娘は、私が子どもだったころと比べると圧倒的に大人」>へ続く
【写真】NYで幼稚園の先生として働く久保純子さんの姿はこちら(全4枚)教師への夢にアラフィフで再び挑戦
――ニューヨークのモンテッソーリ幼稚園で、先生として働いて4年目になるそうですね。現在はどのように働いているのですか?
これまでは朝8時から夕方4時までのフルタイム勤務で、クラス担任も持っていました。でも最近は日本に住む両親が高齢になり、日本との行き来が頻繁になってきたんです。それで現在はサブ担任として、必要なクラスに入っています。それでも担当するクラスは20クラスあるので、「スーパーサブ」と呼ばれています(笑)。
――人気アナウンサーの久保さんが、どうして幼稚園の先生に?
母は英語教師だったので、私も教師という仕事にあこがれがありました。大学で英語の教員免許を取得したのですが、当時は自分があまりに未熟に思えて一歩踏み出せなかったんです。そのとき「社会人として人生経験を積んでから、子どもたちの元に戻ろう」と思いました。今、その夢がかなってとても幸せです。

――モンテッソーリ幼稚園を選んだのはどうしてですか?
長女が8歳のとき、お友だちにいつもハッピーそうな子がいたんです。読書をしていても、おもちゃで遊んでいても、おしゃべりしていても、いつもニコニコ幸せそう。
その子のママに「どんな子育てをしたら、こんなにハッピーな子になるの?」と聞くと「モンテッソーリ幼稚園に通っていたせいかも」と言われました。それでモンテッソーリ教育に興味を持つようになりました。
少しして夫の仕事の都合でカリフォルニアに住むことになったんです。アメリカはモンテッソーリの幼稚園が多いので、当時3歳だった次女を入園させてみました。そしたらもう、目からウロコ! 「これはおもしろいぞ!」と思って、モンテッソーリ教育の学校に通って講義を受けました。そのあと日本の幼稚園で1年間教育実習をして、晴れて幼稚園教諭の国際免許を取得しました。
次のページへ子どもの成長はなだらかな坂道じゃない