――同じ親に育てられているはずなのに、きょうだいって、性格が全然違いますよね。

 そうですね。先日、親が変装してこっそり子どもの保育園での様子を見学できる保護者参観がありました。私は青い三角巾に伊逹めがね、先生のエプロンを身に着けて、園庭で遊ぶ子どもたちを見ていたのですが、さすがに長女にはバレるかなと思ったら、全然気づいてくれなくて、ちょっと切なかったです。長女は鉄棒の上に座って「ヤッホー!」と叫んだり、とにかくマイペース。次女は30分以上、黙々とどんぐりケーキを作っていて、集中力がすごい。一番驚いたのが三女で、めちゃめちゃ喋っていたんです。おもちゃを抱えて「じぶんの!」って、はっきり意思を伝えていました。上の二人から学んだんでしょうね。三者三様、園で楽しく過ごしているんだなと改めて感動しました。

3姉妹のケンカはどうしている?

――姉妹ゲンカはいつもどう仲裁されていますか?

 本当にしょっちゅうけんかしているので、「はなれて!」が一番言う四文字です。こちらに余裕があるときは、双方の言い分を「どんな気持ちだったの?」と聞けますが、ほとんどの場合、「もうこのおもちゃはお母さんの!」とけんかの種自体を取り上げます。いちいち“裁判官”していられないほど頻発するので……。

――きょうだい育児は、上の子ばかりつい我慢させてしまうなど、平等に接するのが難しいという声もよく聞きますが、横澤さんはどう気を付けていますか。

 私もつい、長女には「これぐらいできるでしょ」って厳しくしてしまうことがあります。先日、外出先で夫と長女が手をつないでこっちへ歩いてくるのを見て、「え、まだあんなにちっちゃかったの!?」って驚き、そうだよね、家の中では一番お姉さんだけど、まだ4歳だもんね、と反省しました。

 普段はどうしても三女中心になるので時々、「長女の日」、「次女の日」とそれぞれに特別扱いする日を作っています。といっても、予防接種のあとにいっしょにシェイクとアップルパイを食べたり、電車でスーパー銭湯に行ったりするレベルのささやかなことですけど。今朝、長女が「あの二つ電車のって行った温泉、また行きたいね~」としみじみ言っていて、ああ、楽しんでくれたんだなと嬉しくなりました。

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