子ども4人が東大理IIIに合格した「佐藤ママ」こと佐藤亮子さん。現在は4人全員が医師として働いています。研修医として働いている末子の長女と佐藤さんが対談。子ども時代の思い出について語りました。※後編<東大医学部を出て医師になった佐藤ママ長女が振り返る、母の“炎上”と受験生時代 「中学受験してよかったと思っている」>に続く
佐藤:あなたは今研修医生活、兄たちもそれぞれ違う病院で忙しく働いているけれど、みんな時間を見つけてちょこちょこ会っているわよね。
長女:そうね。家族LINEがあって、「今日の夜ごはん行ける人!」って急にやりとりしたり(笑)。きょうだいが多いと一人ぐらいは「行ける!」となる。今日みたいにお母さんが上京するタイミングとかね。
――娘さんからみて、お母さんのすごいところは?
長女:とにかく元気なんですよ、心身ともに。昔からずっとそうでした。朝なんてみんな目が開いていないのに、一人だけ「おはよう!」って。
佐藤:私だけが日曜日の朝から元気、とか言われていましたね。
長女:もちろん、怒る時もあるんですけど、あんまり感情の波みたいなものはなかったですね。けれど怒るときは、3軒先まで聞こえるんじゃないかっていうぐらいの声で怒る。
――どんなことを怒る?
長女:点数が悪くて怒られることはなくて、たとえば字が汚くて減点になるとか、横着をした時とかですね。
佐藤:わからなくてできなかったものはしょうがないんです。でもその字が汚くて失点になるってまったく無駄じゃないですか。それをめちゃくちゃ厳しく言います。言っても言っても直らないと5回目ぐらいに爆発する(笑)。
長女:リビングの隣に和室があるんですが、そこに座らせられて怒られるんですよ。そこを通らないとトイレに行けないから、兄が怒られていると、その後ろをそーっと通って、「お兄ちゃん頑張れ〜」って心の中で言ってました(笑)。
――中学受験の時の佐藤さんの手厚いフォローは有名です。子どもとしてどう思っていた?
長女:うざいときもありましたよ(笑)。でもなんだろう、いつもごちゃごちゃ言っているな、という感じはあったんですが、何かが嫌だった、ということはないんです。
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