子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を運営する笹沼颯太さんに、子どもの読書にまつわる大人の「あるある勘違い」を教えてもらいます。今回は「読書量=国語力」ではないというお話。本をたくさん読めば、読解や漢字、語彙など、学校の「国語」の勉強にまつわるさまざまな力が鍛えられるように感じますが、どうやらそうとは限らない様子。その理由を聞きました!

MENU どこでつまずいているのか、見つけてあげましょう スピードや記憶力も、国語の勉強に必要です 読書を活用して、国語力をアップさせる楽しい方法

どこでつまずいているのか、見つけてあげましょう

――「本をたくさん読んでいるのに、国語の成績がいまいち」という声を耳にします

「国語」の勉強の場合、何が大切かというと、まずはなんといっても「読む」力です。でも、それだけではありません。読む力の次に「答える」力が必要です。

「答える力」もいろいろあります。たとえば、問題に対して、どんなことを聞かれているかがわかること。さらに、答え方にも多少のテクニックが必要です。問題でなにかの「理由」を聞かれているのなら「~だから」と答えるなど、答え方にもいくつかパターンがあるので、それを知っているか知らないかでも、解きやすさに差が出ますよね。

 こうしてみると「本を読んでいるのに国語の成績が伸びない」というケースは、「答える」過程のどこかでつまずいている場合が多いのです。ですから、どこでつまずいているのかを見つけてあげればいいでしょう。

 読む力が不足しているために問題の意味が読み取れないようなら、継続して読書を続けることで読む力が上がってきます。あるいは、読む力はあるけれど「書く力」がないという場合もあるでしょう。これでは、いくら本を読んでも読む力の強化だけにしかつながりません。そこで「書く」練習を取り入れると一気に伸びることがあります。

スピードや記憶力も、国語の勉強に必要です

――なるほど、国語というとつい「読解力」ばかりに目がいきがちですが、ほかにもさまざまな力が必要なのですね

 本を「読む」「読む量」以外の力も意識してみましょう。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「ヨンデミー」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る。著書に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

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