日能研公開模試のデータに基づき、2025年首都圏の中学入試の志願動向を、昨年との比較で推定していきます。本稿では、個別の学校の状況を男子に絞って紹介します。中学受験情報誌「進学レーダー」前編集長の井上修さん(現・日能研入試情報室室長)が解説します。※<全体傾向>と<【女子編】>は、別記事で詳しく紹介しています。
※注 以下、●=男子校、○=女子校、◎=共学校、▲=国立大学附属。校名の後の数字や記号は入試名。
埼玉
――開智所沢が高い人気
埼玉ではまず◎栄東です。A(難関大)、Bは人気ですが、[東大特待Ⅰ]、A(東大)、[東大Ⅱ]など難易度が高めの試験はやや敬遠傾向、総じては人気持続です。◎開智も総じて人気傾向です。特筆すべきは◎開智所沢です。たとえば①は昨年比269%で、前回10月の147人から今回は202人と大幅に増加していて、難化は必至でしょう。また◎大宮開成①はやや敬遠されていますが、②や[特待]は人気傾向でした。◎獨協埼玉①は人気維持、男子校では●立教新座①は人気です。
茨城・千葉・寮のある学校など
――渋谷教育学園幕張①、市川①、東邦大学付属東邦[前期]は人気
茨城入試では、◎茗溪学園②、◎江戸川学園取手①(東大・医学・難関)が人気です。
千葉では、◎渋谷教育学園幕張①、◎市川①、◎東邦大学付属東邦[前期]、すべて人気です。◎昭和学院秀英も[午後特別]、①ともに人気です。常磐線沿線では、◎芝浦工業大学柏の①と②、◎専修大学松戸①は人気です。
寮のある学校では、◎早稲田佐賀(首都①、●北嶺(東京・名古屋)、◎佐久長聖[東京Ⅰ]が、人気傾向です。このあたりの寮のある学校は公開模試の回を重ねるごとに増加傾向となりますが、これは受験生サイドの併願パターンがより完成に近づいたことを示します。
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