私も幼少期に犬を飼っていました。自分で飼いたいと言っておきながら、世話は祖父が助けてくれていたのですが、それなりに可愛がっていました。

 一方で、これだけはお伝えしておきたいのが「子どもの発達のために無理して犬を飼うことは避けたほうがいい」ということです。動物も大切な一つの命です。安易なペット飼育とその放棄は深刻な社会問題です。

 犬を飼うことは確かに子どもの発達にとっていいのですが、犬の世話をする余裕がないと、犬はおろか育児さえもおろそかになってしまう可能性もあります。

 そうすると総合的に見た場合、子どもの発達にとってはマイナスに働くでしょう。今回は、ご参考としてこんな研究結果があります、という紹介であることをご了承いただけたら幸いです。

(小児科医、新生児科医・ふらいと先生/今西洋介)

※「ふらいと先生のニュースレター」(2023年12月掲載)の内容を加筆・修正したものです。

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今西洋介(ふらいと先生)
小児科医・新生児科医 今西洋介(ふらいと先生)

小児科医・新生児科医。日本小児科学会専門医/日本周産期・新生児医学会新生児専門医。一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事。小児公衆衛生学者。医療漫画『コウノドリ』取材協力。富山大学医学部卒業後、都市部と地方の両方のNICU(新生児集中治療室)で新生児医療に従事。Xアカウント(@doctor_nw)は2024年3月現在14万フォロワー。

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