「考え聞かせ」は、それをすべて実況しながら読むというスタイルです。読み手の感想や意見をはさみながら読み進めるのです。
このとき、何かを教えようとする必要はありません。「……この絵、気になるね」「うしろになにがあったんだろうね」とか。本を読んでいる人は、頭の中になにかしらの思いが絶対浮かんできているはずです。本を読みながら、読み手の考えも聞かせるのです。
「考え聞かせ」を行うことで「どうやって本を楽しむか」を教えることができます。「読んでいる頭の中で、どんなことを考えているか」ということを、子どもはまだわからないケースが多いもの。それを伝えることができるんですね。
こんなふうに、読み聞かせは発展させることができます。親子にとって、読み聞かせ自体が本の楽しみのひとつだし、それを通して本の読み方を譲り渡す場にもなるのです。
読み聞かせについては、視点を変えてまだまだお話ししたいことがたくさんあります。この連載で、少しずつお伝えしますね!
(取材・文/三宅智佳)
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