無痛分娩を考えている皆さんが、不安や心配を感じるのは当たり前のことです。でも、最新の研究結果を見ると、無痛分娩が必ずしも子どもの健康や成長に悪影響を与えるわけではないことがわかっています。
むしろ、いくつかの研究では、無痛分娩がお母さんと赤ちゃんの両方にいい影響を与える可能性さえ示されています。
大切なのは、十分な情報を得た上で、自分で選ぶことです。お医者さんや助産師さんとよく相談して、自分に合った選択をすることが大事です。
無痛分娩を選ぶにしろ、自然分娩を選ぶにしろ、あなたの決定は尊重されるべきです。
そして、社会全体としては、どんな選択をした人も十分にサポートできる環境を整えていくことが大切です。東京都の助成への取り組みは、そのための一歩だといえるでしょう。
これからも、もっとたくさんの研究が行われ、より確かな情報が提供されることを期待しています。そして、一人ひとりの女性が自信を持ってお産に臨めるよう、みんなで支えていく必要があります。
あなたの選択が、あなたと赤ちゃんにとって最良のものになることを願っています。自信を持って、お産に臨んで頂けたらと思います。私は一介の新生児科医として、生まれてくる赤ちゃんや出産に臨むお母さんのサポートをさせて頂けたら、これに勝る幸せはありません。
(小児科医、新生児科医・ふらいと先生/今西洋介)
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小児科医・新生児科医。日本小児科学会専門医/日本周産期・新生児医学会新生児専門医。一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事。小児公衆衛生学者。医療漫画『コウノドリ』取材協力。富山大学医学部卒業後、都市部と地方の両方のNICU(新生児集中治療室)で新生児医療に従事。Xアカウント(@doctor_nw)は2024年3月現在14万フォロワー。