大人になって好奇心をもって学びたくても、子育ての忙しい時期は難しい。3人男子を育てるコミックエッセイストtomekkoさんは、親になってからの「大人の学び」の難しさに直面しています。そんななか目に飛び込んできたのは、未経験ながら少年野球の審判に挑戦する夫の姿。疲弊していても失敗してもなぜチャレンジできるのか。子育て中だからこそできる学びのコツを綴ります。
幼少期に嫌で嫌で仕方のなかった習い事や勉強。大人になってからふと「今だったらもっと楽しめるんじゃないかな……?」と急に思い立つことってありません? 子どもの宿題やピアノなどの練習に付き添っているとどこからともなく湧きがちですよね?このモチベーション。「そんな文句ばかり言うならお母さん代わってあげたいわ~!」で、『大人の習い事 オンライン』とか『数学 やり直し』とかで検索してみたりして。子育てに少し余裕が出てきた大人がだいたい通る道です、これ。
まぁ結局調べただけで終わったり、買ったテキストも数ページでつまずき放置されたりするパターンも多いと思いますが。時間面、費用面で諦めることも多いけど、何か新しい学びにチャレンジするにあたって子ども時代とは違う大きな壁は、
「理解力・記憶力・体力が自分で思っていた以上に退化している」こと。
そして続かない理由の自分的第一位は
「失敗を受け入れられない無駄な大人のプライド」
だと思っています。
初級は当然ラクラククリアして(やっぱり大人になると勉強って楽しいかも!)と錯覚するんだけど、さぁ応用してみましょう、中級クラスに行きましょうとなった途端に落とし穴に落ちるんです。テキストに書いてある文章を何度読み直しても全然頭に入ってこない。先生が何言ってるのかさっぱり理解できない。何度書いても記憶が続かない……。
そんな私が自分の成長のなさをボヤいているすぐ横で、最近、果敢に未知の領域に挑んでいる40代がいたんですよ。
わが夫です。
スポーツ経験はサッカーのみ。今でも好きで海外サッカーなどはサブスクに入って真夜中でもリアタイして観戦するほどの(大半寝てるけど)オタク。男子3人もいるんだから誰か一人はサッカーをやるかも……と期待して練習グッズやらジャージやらいろいろそろえたのに、今のところ誰も興味を示してくれないとしょんぼり寂しい背中をずっと眺めてきたのですが。
次のページへ笑えないぐらい「恥ずかしい……」