出場が決まったときは本当にうれしかったですね。なんといっても子どものころからの憧れの番組です。そこからはひたすらトレーニングの日々で、毎日「あのエリアはどうやったら克服できるか」ということしか考えていませんでした。当然、勉強がおろそかになったことは言うまでもありません(笑)。
難しい漢字を見ると、つい調べてしまう
――「東大王」でも大活躍でした。
東大王では、学校の勉強にクイズのための勉強が加わる、というのが大きな変化でした。好きなことの知識を増やすのは楽しいのですが、苦手なことの知識をつけるのはきつかったですね。僕は「ミスター難読漢字」でしたが、実は漢字は得意ではないんです。必死で覚える作業を繰り返していました。そのあたり、集中力には自信があります。
メンバーは、みんな仲がいいんです。今でもたまに連絡をとりあっています。伊沢(拓司)さんとは数年前まで、定期的にフットサルを一緒にやっていました。最近はなかなか会えていませんが……。
「東大王」の出演も含め、ここだからできたこと、出会えた人は数えきれません。やりたかったこと、貴重な体験ができたのが僕の東大時代でした。ですから「東大王」が最終回を迎えるのは、やっぱりさびしく感じます。
今は、さすがに漢字の勉強はしていません。でも、難しい漢字を見かけるとつい調べたり、クイズ番組で漢字の問題が出ると解いたりしてしまうんです。これはもう、条件反射なのでしょうね(笑)。
(取材・文/三宅智佳)
※前編<3浪して東大、中学受験で入った学校を中途退学…元「東大王」砂川信哉、それでも“折れない”鋼のメンタルの理由>から続く
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