また、脱毛をするには繰り返し通院する、治療で痛みを感じることもあるといったことを理解したうえで、自分で治療を受けるかどうかを決めることが大事です。そうした点から考えると、低学年のうちは「ホームケア」が向いているといえます。
――家で子どものムダ毛を処理する場合、どの方法がいいですか?
電気シェーバーがおすすめです。産毛も剃(そ)れるような顔用のタイプは、比較的肌にやさしく、安全にできるのでトラブルが起きにくいと思います。カミソリでもいいですが、刃こぼれしやすく、そのまま使用すると皮膚を傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
毛抜きで抜くのは、おすすめできません。毛穴が炎症を起こしてニキビができることがあるからです。除毛クリームは毛を構成するたんぱく質を溶かすことで除毛する仕組みですが、繰り返すと肌に負担がかかることが考えられます。
――自宅にある家庭用脱毛器を子どもに使ってもいいですか?
家庭用脱毛器はエステサロンでの脱毛と同じ仕組みで、光を利用して発毛を抑えたり、減毛したりする方法です。商品によって「18歳未満は使用不可」などと説明書に注意書きがあるようです。そもそも脱毛とは、毛を剃ったり抜いたりする処理と違って、毛の組織を破壊する医療行為です。その点を十分に理解して、子どもへの使用は慎重にすべきだと思います。
――毛を剃る場合、どんなことに注意すればいいですか?
剃る前は、蒸しタオルなどで温めると、毛がやわらかくなって刃が引っかからず、肌を傷つけにくくなります。また、毛を剃ると、水分を保持している皮膚表面の角質層も削ることになるので、剃ったあとは保湿剤を塗ってケアしましょう。
また、電気シェーバーでも刃こぼれしていたら、刃を交換すること。刃の間に汚れがたまっているといった場合も同様です。切れ味が悪い刃、不衛生な刃で剃ると、炎症を起こすなど皮膚トラブルが発生しやすくなります。
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