「詰め込み」「偏差値」というイメージが強い中学受験。「受験のための勉強は子どもの将来に役に立つの?」「難易度より、子どもを伸ばしてくれる学校を選びたい」といった悩みを抱えている親御さんも増えています。思い切って「偏差値」というものさしから一度離れて、中学受験を考えてみては――。こう提案するのは、探究学習の第一人者である矢萩邦彦さんと、「きょうこ先生」としておなじみのプロ家庭教師・安浪京子さんです。今回は、どの程度の勉強量が必要か、というお悩みです。
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矢萩:偏差値にとらわれていない、と言いつつカッコ付きで (そこまで偏差値の高い学校でなくてもいいと捉えています)と書かれていますが、それってそこまで高くなくてもいいけど、そこそこあったほうがいい、みたいなことなんでしょうか(笑)。まずどのような学校を目指したいのかというところを本人も含めて考えたほうがいいです。そのうえで、入試のレベル感や相性を確認しながら志望校を絞っていく、という順番ですね。
安浪:お子さんの現状とご家庭のなかで言っている、「そこまで偏差値の高い学校でなくていい」というゾーンが乖離している場合もありますし。
矢萩:そうなんです。単に入試のレベルが高いか低いかっていう話ではなくて、受験校と、今のお子さんの現在地の差、ギャップを埋めていく作業をしなければいけないんです。その差が大きいか少ないかによってやらなければいけないことは当然変わってきますよね。
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