毎回担当の先生が変わる塾は避けたほうがいい

安浪:たとえそこまで偏差値の高い学校でなくていい、ということでも、基礎は絶対に必要です。あとは偏差値表を出してきて偏差値50を見たときでも、結構学校によって求めることがバラバラだったりします。特に東京は学校が多いので。たとえば、たくさん書くことを求める学校なのか、テキストの基本的なことをちゃんとできる子を求めているのか、とか。そういうことも個別指導塾の先生が教えてくれるといいんですが。

矢萩:たとえ個別指導塾でもそういうことがわかってないところもあるし。それは塾や担当講師によります。

安浪:一言で個別指導塾といっても、毎回担当の先生がコロコロ変わったり、中学受験のことをよくわかってない先生が教えていたりして、「とりあえず今日はこのプリント終わらせればOK」というところもありますよね。少なくとも毎回先生が変わるところは避けたほうがいいと思います。個別指導だと学生さんも多いと思うので、たまには先生が変わることがあっても、ベースはこの科目はこの先生だよね、というものが最低限必要かなって思います。そうでないと、この時期にこれやっていこう、みたいな授業のグランドデザインが描けません。

矢萩邦彦さん

矢萩:僕は予備校や進学塾の講師研修を担当していたことがありますが、個別指導塾のなかにはあまり研修に力を入れていないところもありますね。やっぱり集団塾って、たくさんの生徒を1人の先生が見るわけだから、クレームが来やすい。だからそうならないようにちゃんと先生の研修をしてクオリティを担保しましょう、となるんですが、個別の場合は担当した生徒との相性が合えばOKだし、合わなかったらチェンジしてしまえばいいわけです。それに、それほど先生のコミュニケーション能力が高くなくても、1対1か1対2ぐらいだと生徒は自分の話を聞いてくれる、ていう感覚を持ちやすいので、集団に比べて満足度が高くなる傾向があるんですね。

安浪:ただ話を聞いてくれて答えてくれるっていう部分で、いい先生ってなってる可能性は高いってことですね。

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