自分の食いぶちは自分で稼ぐ? “市民マラソン荒らし”の曽根姉妹

 中学生になると、私はますます食べるようになりました。陸上部に入ったこともあって、とにかくおなかがすくんです。姉も陸上部だったし、弟も育ちざかり。曽根家のエンゲル係数はすごいものだったと思います。

 そんなとき、姉が市民マラソン大会に出場して賞品をもらってきました。「お、これはいいな」と思って、姉妹で近隣の町のマラソン大会に出場するようになりました。

 当時はマラソン大会の情報が載っている雑誌があったので、それを買って開催日時や場所、そして上位入賞者がもらえる賞品をチェックしました。もちろんエントリーするのは「おいしそうな賞品」がもらえる大会です。

 出場した大会は、ほぼ確実に入賞しました。だいたい姉が1位、私が2位。

 賞品もお米、ブランド牛、高級メロン……うれしかったですねぇ(笑)。走っている途中の給水所には、バナナやかき氷が置いてあったりして、それを食べるのも楽しみでした。

 高校生になってアルバイトを始めましたが、バイトは必ず「まかない付き」を選びました。チェーン店より個人店の方が、まかない付きが多かったし、いろいろおいしいものを出してくれたので、そういうお店を探していました。いまでも「あのお店の焼きそば、おいしかったな」とまかないごはんを思い出します。

 こうやって振り返ると、食べることに恵まれた人生だと思います。これからもずっと、おいしいものを「おいしい!」と思いながら生きていきたいですね。

 そして絶対に忘れたくないのは、食べ物への感謝です。料理を作ってくれた人に感謝するのはもちろんのこと、目には見えない生産者さん、販売店さん、流通の方々、そして食べ物そのものの命にも感謝して、残さず食べたいと思っています。それは子どもたちにもしっかりと伝えています。

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