トレーニングの方法は?
トレーニングは複数あります。歯科で実際にトレーニングを受け、やり方を身につけたら、自宅でもおこないます。
「口腔機能発達不全症の治療に力を入れている小児歯科や矯正歯科で実施されています。トレーニングの指導をするだけでなく、その効果が得られているかを、舌の圧力を測定する検査機器などで、きちんと評価してくれる医療機関で受けるといいでしょう」
今回、林歯科医師に自宅でもできる二つのトレーニングを教えてもらいました。
■舌の正しい位置を身につける
口を自然に閉じているとき、舌先は前歯の真ん中2本の裏にある歯ぐきの膨らみ(スポットという)に当たり、舌全体が上あごに吸い付いています。この舌の刺激によって上顎が成長します。一方、舌先が歯の裏にある、前歯のすき間から出ている場合はできていない証拠。聞き取りやすい発音や発声ができていない場合も、できていない可能性が大。この位置を普段から意識するように心がけます。
■舌を使った遊び
正しい舌の位置が意識できるようになったら、遊びながら舌を鍛えていきます。
「なお、口呼吸の原因にアレルギー性鼻炎や扁桃肥大(へんとうひだい)などがある場合は、病気の治療を優先します。クセとして口呼吸が習慣になっている場合は、『呼吸をするところはお口ではなく、お鼻だよ』と教えて、意識させることが大事。また、寝ているときやテレビを見ているときに『口呼吸予防テープ』を貼るのも一つの方法です」
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