「詰め込み」「偏差値」というイメージが強い中学受験。「受験のための勉強は子どもの将来に役に立つの?」「難易度より、子どもを伸ばしてくれる学校を選びたい」といった悩みを抱えている親御さんも増えています。思い切って「偏差値」というものさしから一度離れて、中学受験を考えてみては――。こう提案するのは、探究学習の第一人者である矢萩邦彦さんと、「きょうこ先生」としておなじみのプロ家庭教師・安浪京子さんです。今回は塾に通い始めたばかりの新小4の親御さんからの質問です。
【ランキング】早慶への「合格率」が高い首都圏の中高一貫校(全6ページ)安浪:まだ新4年生が始まって1カ月ですから、これが当たり前の状況かな、と思いますよ。この段階でペースメイクできているとしたら、たぶん1、2年生から塾に行っていて、親御さんがガッツリ管理しているお家でしょうね。
矢萩:ご質問者さんの場合、「本人は塾自体は楽しいようです」と書かれているので、ここをまず大事にしてほしいです。今楽しんでいるのに、やれ宿題だ、やれペース作りだといろいろ言って、本人がつまらなくなってしまったらもったいない。せっかく楽しんでいるのであれば、その楽しさをキープしながら、プラスアルファで少しずつ宿題も追いつくようにしていこうか、くらいでいいと思います。
安浪:まあざっくり言うと、3月いっぱいぐらいで塾の様子をつかんで、4月は新しい学年になるから小学校に慣れて、ゴールデンウィーク明けからようやくスケジュールの立て直しができるのかな、というぐらいでしょう。これでも理想ですけど。
次のページへ最初は塾に行くだけでしんどい
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