リビングや子どもスペースに置いておきたい図鑑ですが、どれを選んだらいいか迷うもの。そこで、図鑑マニアとして知られる千葉県立中央博物館分館 海の博物館 分館長の斎木健一さんに、おすすめの図鑑や自分で作る「自作図鑑」について聞きました。
好きなものを写真に撮る「自作図鑑」のススメ
ネットの情報は「誰か」が調べたことです。新たな発見や発明は、自然のなかでしか見つけられません。図鑑で調べ、正解を見つけて喜び、図鑑にも説明のないことを見つけて興奮する。そんな知的な冒険を用意してくれます。
楽しむコツは、カメラを活用すること。気になるものを写真に撮ったら、名前を調べてみましょう。必要な部分が写っていなかった経験も練習です。写真は、いつか自分の図鑑を作る材料に使えるかもしれません。撮影した場所と日にちは記録を残してください。
小学生におすすめのユニークな図鑑4冊を、斎木さんに選んでもらいました。GWなどに、親子で自作図鑑づくりにチャレンジしてみるのもおすすめです。
文房具図鑑
自作図鑑の見本のような図鑑。実物をよく観察して図を描いていること、本やネットの丸写しではなく、自分の観察や感覚にもとづいて解説文を書いていることなど、学ぶべきことが多い。これを参考に、自分の好きなものの図鑑づくりに挑戦してください。
小学館の図鑑NEO+ くらべる図鑑 新版
生きものや乗り物などの大きさや速さを示す図鑑です。ヒトの100m走の世界記録よりネコのほうが速かったり、世界記録をもつトップスイマーよりホッキョクグマの犬かきのほうが速かったり、「比べた結果」をイラストで紹介。
おもしろ樹木図鑑
著者独自の検索表と葉の一覧表で、葉から木の名前がわかるように工夫されています。家の周りにある木の名前調べに最適。花や実の色でも調べられます。毒や香り、食べられる実や高価な木など、子どもの興味をそそるような解説です。
すごすぎる天気の図鑑
雲をはじめ、雪や雷から温暖化まで、さまざまな気象現象をやさしく解説。雪の結晶の観察法、お味噌汁を使った「雲発生の実験」など、試してみたくなる実験も紹介されています。漢字にはふりがながふってありますが、親子で楽しむのがおすすめです。
(取材・文/AERA with Kids編集部)
※AERA with Kids2022年春号より抜粋。
※価格は税込み、掲載当時のものです。
朝日新聞出版