「一つの目安となるのが『日本夜尿症・尿失禁学会』の会員であること。また、製薬会社が運営するサイト『おねしょ卒業!プロジェクト』などでも検索できます」
生活改善だけでおねしょがなくなることも
一方、未就学でおねしょだけがある場合や小学1~2年生で週に数回おねしょがある場合は、まず生活習慣を見直してみましょう。西﨑医師によると、大きなポイントは次の三つ。
1)夕食後の水分はコップ1杯程度にする
夜間に膀胱に溜まる尿は夕食以降に飲んだ水分なので、夕食後の水分は控えめに。のどが渇いたときには、氷をなめるのがおすすめ。日中はたくさん飲んでもOK。
2)夕食から寝るまで2時間以上あける
食事にも水分は含まれているので、例えば21時に就寝するとしたら19時ごろまでに夕食を終えましょう。
3)寝る前に必ずトイレに行って、尿を出し切る
尿を完全に出し切れていないことがあるので、正しい姿勢での排尿を意識すること。男児でも便器に座り、足が床につかないようなら足台を設置。たっぷり時間をかけて排尿します。
「日中の正しいトイレ習慣も大事です。よくあるのが、遊びに夢中になって体をくねらせながらぎりぎりまで我慢して、雑にトイレを済ませるケース。ゆとりをもってリラックスして排尿する習慣が身につくと、膀胱の機能も発達していきます」
保護者がしてはいけないのは「おねしょをしたときに怒ったり叱ったりすること」と「夜中に無理に起こしてトイレに行かせること」。
「言葉で叱らなくても、朝布団が濡れているとつい怒ったような表情になってしまうことがあります。子どもは表情だけでも怒られたような気分になるもの。笑顔を心がけ、うまくいったときにたくさんほめてあげてください。カレンダーにシールを貼ったり、ご褒美をあげたりするのも有効です。おねしょをしたからといって一度あげたものを取り上げたり、濡れたパジャマや寝具を自分で洗濯させたりするのは絶対NGです」(西﨑医師)
おねしょをしたときの処理が負担であれば、オムツを使用してもOK。オムツをしたからといって、おねしょが治りにくくなるといった根拠はありません。
「オムツを使用する場合も、翌朝余裕がある休日の前夜などには“パンツチャレンジ”をしてみると、本人の自覚が出やすく、おすすめです」(西﨑医師)
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