横浜創英の躍進
神奈川で目を引くのが横浜創英の躍進だ。1054人から1311人に増加。20年に着任した工藤勇一校長は、千代田区立麹町中校長として宿題や定期テストの廃止をして注目された人物。工藤校長による学校改革が奏功し、近年人気が高まっている。横浜雙葉は入試日程を増やし志願者を集めた。2月1日だけだった入試を2日も行うことで、206人から528人と志願者を2倍以上に増やしている。
千葉は上位校を中心に増えている。渋谷教育学園幕張が2648人から2766人に、昭和学院秀英は2267人から2291人に増加。その要因を安田さんは「コロナ禍で控えていた、県外からの志願者が戻ってきた」と話す。また、埼玉の注目校、毎年大勢の志願者を集める栄東は、今年も1万3792人から1万4016人に増加した。
来年度以降は小6の人口減と並行し、受験者数も緩やかに減っていくと予測される。広野さんが懸念するのは、SNSやインターネット記事による情報の独り歩きだ。
「うわさや根拠が不確かな情報を載せている例もあり、信用に足る情報ばかりではありません。志望校選びは実際に学校に出向き、保護者や受験生の目で確かめることが大切です」
(教育ライター・柿崎明子)
※AERA 2024年3月4日号 より抜粋
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