夏休みの家族旅行と「自由研究」を兼ねて、思い出に残る体験をしてみませんか? 星野リゾートのリゾナーレでは、その土地ならではの自然や環境を生かして、子どもの自由研究を完成できるプログラムを提供しています。漁師さんへの弟子入り体験や農作業、収穫体験などを通じ、社会的な知識や感性を磨く旅に出かけてみましょう。

 夏休みの課題、自由研究は、子ども・保護者の両方にとって難関の一つではないでしょうか。テーマ選びから「自由」だからこそ、保護者がどこまでサポートすればよいか悩ましいもの。

 そんな悩みに応え、星野リゾートが運営するリゾートホテルブランド、リゾナーレでは、宿泊者を対象に本格的な体験を通して夏休みの自由研究を完成させるプログラムを提供しています。内容は農作物の収穫や漁獲、サンゴ礁の調査など、地元でその仕事に携わる人たちとともにSDGsに関連する取り組みを実際に体験できるものがそろいます。体験のまとめとして学んだ内容をワークシートに記入し、そのまま学校に提出することも可能です。

 八ヶ岳、熱海、小浜島、那須で実施しているプログラムを紹介します。

それぞれの施設や環境を生かしたプログラムが用意されている。左上)リゾナーレ八ヶ岳のメインストリート「ピーマン通り」、右上)リゾナーレ熱海のテラスリビングスイート、左下)リゾナーレ小浜島のロイヤルスイート、右下)リゾナーレ那須のアクティビティ施設「POKO POKO」

研究×夏の思い出づくり。一石二鳥の家族旅行

「葡萄Academy」では糖度計を使ってブドウの糖度計測も。品種ごとの色や形、大きさ、味わいの違いも比べてみよう。プログラムの最後には規格外品のブドウを使用したシュークリームづくりを体験。敷地内にあるリゾナーレキッズスタジオで行う

「リゾナーレ八ヶ岳」が位置する山梨県は、日本一のブドウ生産地(※1)。生産者による野外学習や食体験を通してブドウについて学ぶ「葡萄Academy」を開催します。

 1日目はブドウの品種や農家の仕事について予習した後、畑で生産者の話を聞きながら、糖度計を使って品種ごとの違いを観察。2日目は規格外品のブドウを使ったシュークリームづくりをします。規格品と変わらないおいしさを味わうとともに、廃棄を減らす取り組みを学びます。

※1 農林水産省 作物統計調査「ぶどうの都道府県別の収穫量及び割合」(令和7年2月)から

リゾナーレ八ヶ岳「葡萄Academy」
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「Fisherman's Academy」では漁師さんにコツを教わりながら、網を精いっぱい引っ張る。熱海魚市場の競り見学では、海から獲った魚が自分たちの食卓に届くまでの様子まで体感できる

 漁業が盛んな静岡県にある「リゾナーレ熱海」では、未利用魚の活用方法を学ぶ「Fisherman'sAcademy」を開催します。

 未利用魚とは、味や鮮度には問題がないのにサイズや形、知名度などの理由で市場に出回らずに廃棄される魚のこと。国連食糧農業機関(FAO)「2020年世界漁業・養殖業白書」によると、世界の漁獲量のうち30〜35%が廃棄されています。

 子どもたちは漁師さんに弟子入りし、前日に仕掛けた網を引く「刺し網漁」、市場での「荷揚げ作業」、未利用魚を使った「モーニングプレート」調理をします。生産から消費まで、流通の一連の流れを身をもって学び、自分が獲った魚が競り落とされる瞬間を目の前で見ることで、格別な達成感を味わえるでしょう。 

リゾナーレ熱海「Fisherman's Academy」
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「珊瑚Academy」の舞台となる石西礁湖は東西約20km、南北約15kmに及ぶサンゴ礁海域。シュノーケリングでサンゴを間近に観察する。サンゴの骨格には海水温や塩分などが反映されており、海洋環境を知るうえで重要な記録となる

 日本の南西諸島西部 の島々、沖縄県八重山諸島に位置する「リゾナーレ小浜島」周辺には、国内最大のサンゴ礁海域「石西礁湖(せきせいしょうこ)」(※2)が広がっています。

 ここで行われるのは、360種類以上ものサンゴの生態や役割を学ぶ「珊瑚Academy」。ルーペや実体顕微鏡を使ってサンゴの骨格を詳しく観察する「ビーチコーミング」、スケッチのほか、シュノーケリングでサンゴを観察します。夏ならではの海の美しさと神秘的なサンゴの揺らめきは感動必至です。

※2 環境省「事業地紹介(石西礁湖自然再生協議会について)」から

リゾナーレ小浜島「珊瑚Academy」
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「Farmer's Academy」では耕うん機で土作りをした後、農園で収穫体験。採れる野菜は参加日により異なる。農園で採れた野菜でピッツァづくりも。生地を広げ、野菜やチーズを自由に盛り付け。最後はスタッフが石窯で焼き上げる

  敷地内の田畑をホテルスタッフが管理する栃木県の高原リゾート「リゾナーレ那須」では、畑の土作りから野菜の収穫、食べるまでを体験する「Farmer's Academy」を実施しています。

 作業着に着替えて農園に向かい、まずは野菜作りに必要な要素と収穫のタイミングを学習します。農家の仕事を実際に体験し、最後は収穫した野菜を使ってオリジナルピッツァ作りにチャレンジします。普段何げなく食べている野菜が作られる過程を知ることで、子どもの食に対する意識にも変化が見られるかもしれません。 

リゾナーレ那須「Farmer's Academy」
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 学びを深める工夫で「楽しい」のその先へ

 ただ「楽しい」だけに終わらない、より実践的で本質的な学びの場を提供できるのは、生産者や地域関係者と深い信頼関係を築くリゾナーレならでは。

 例えばリゾナーレ小浜島の「珊瑚Academy」では、地元のサンゴ学習推進団体が体験内容を監修しています。子どもたちは現場の声を聞けるだけでなく、家族以外の大人と交流することで社会性や多様な人間関係を育む力が身につく効果も期待できます。

ホテルスタッフやプログラムの協力者などいつもとは違う大人たちとの触れ合いも貴重な体験となる

 また、学んだことや感じたことを持ち帰ってもらうため、ワークシートの作成にもひと工夫しています。参加したプログラムで得た知識を体系的に理解できる情報や、「環境を守るためにできることは?」といった問いを通じて「気づき」や「考える力」を伸ばします。

 リゾナーレでは、それぞれの子どもが感じたことを尊重するため過度な介入を避けつつ、毎年改良を重ねて「好奇心を刺激する本質的な学び」の提供に努めています。

 夏休みの自由研究は、子どもの「好き」を探究する貴重な学習の一つです。生産者やホテルスタッフたちと交流しながら楽しむひと味違った体験は、地球環境への理解を深めるとともに、社会で働く喜びを感じ取れる機会にもなるでしょう。

学びの記録をするワークシートは、例えば中学年用と高学年用の2種類といったように、対象学年に合わせて用意されているのもうれしいポイントだ