また、不安が多いからこそ常に夫婦で何でも話し合える状況にしておくことが大切だと小川さんは強調する。

「できればその日の状況確認も含めて、ひんぱんに夫婦で情報交換し合う時間をもってほしいですね。忙しい日々で難しいかもしれませんが、それが幸せな受験につながっていくのは間違いありません」

 ここからは、受験生の親として、平常心を取り戻す具体的な方法を2段階に分けて紹介する。小川さんおすすめのポイントをぜひ試してみては。

STEP1 子どものことをよく観察する

自分の子どもに合った子育ては、本当はどんなハウツー本よりも親が一番よく知っているはず。色眼鏡を外していかに子どもを冷静に観察できるかがポイント。

  • 子どもはどんなタイプ?ここが一番大事

人は好きなことをしているときに素の自分が表れやすい。「人の話を聞かずにやってしまうが、始めたら集中力がすごい」とか、「時間はかかるがていねいで細かい作業が好き」など、わが子ならではの特徴をよく観察して見つけてみよう。

  • これまでの学校生活はどうだったかを振り返る

「納得いくまで調べる」「テストで結果を出したがる」などの学習態度や、「仲間と成し遂げるのが好き」「人の話をよく聞いて協力するのが得意」など、学校生活を振り返っておくと受験勉強の進め方の参考になることが多い。

  • 学習・宿題などタスクの区切りを考える

中学受験の学習内容はとても深くて、どんなにやっても終わりがない。だからこそ子どもが今持っている知識をよく理解して「ここまでならできる」「これ以上は、今は必要なし」と、取り組む内容を区切っていくことが大切だ。

  • 勉強に取りかかるまでの準備の気持ちを作る

勉強の時間になったからといってすぐに机に向かえるとは限らない。「勉強モード」につながる声かけや、取り組みやすいルーティンを作るなど、気持ち的な勉強へのスライドを大事にすると学習の軌道に乗せやすくなる。

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