STEP2 常に夫婦でお互いの心配・考えを共有しておく
中学受験に関わる不安や疑問は夫婦でシェアしよう。いくら子どものためとはいえ、親にもできることとできないことがある。その境界線をお互いに理解しておきたい。
- 受験生活に充てられる時間・お金はどれくらい?
日々仕事や家事があるなかで、受験サポートをするのは結構大変。どれだけ自分たちの時間を費やせるか、お金はどこまで出せるのかの線引きは超大事。特にお金は「ここまでは出すがこれ以上は出さない」といった夫婦の「価値観」のすり合わせが不可欠。
- 宿題を見る、テキスト整理など役割分担を相談する
子どもの教科サポートだけでなく、「テキストの整理」「課題の確認」「塾前の軽食の準備」「勉強モチベーション」「学校見学」「メンタルケア」など、実は勉強以外のサポートも意外と多い。それも含めて夫婦で話し合って役割分担を決めていくのがポイント。
- 10 年後の自分たち、子どもの姿をイメージしてみる
子どもの10年後と同時に「自分たちの10年後」もイメージすることが大切。10年後に48歳になった自分を想像したとき「相変わらず子どもに口うるさく指示している姿はイヤだな」と思えば、受験期の今からどう接して上手に子離れしていくべきかも考えられる。
- 自分たちのこれまでを振り返り、できること・できないことを共有
自分たちの育ちや勉強、そしてこれまでの子育てを振り返り、謙虚に受け止めることは大事。そのうえでこれから自分たち夫婦に「できること・できないこと」を現実レベルでよく考えて、子どもの受験のサポートのしかたを決めていこう。
小川大介さん:教育家。見守る子育て研究所® 所長。中学受験専門の個別指導教室の運営を経て、2020年「見守る子育て研究所®」を設立。教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動中。『自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て』(KADOKAWA)など著書多数。
※AERAムック『偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び2024』より
(文・船木麻里)