――これからお子さんの英語教育を始めようと思っている親御さん方に、アドバイスをお願いします。
自分が子どもになったつもりで、どうやったら少しでも楽しく、楽に勉強できるかを考えてあげるといいかなぁ、と思います。
もちろん、それはすごく難しいことで、振り返れば私もできてないことだらけでした。自分でやりたいと言って3級に挑戦した誠希千ですけど、やっぱり勉強は大変で、しょっちゅう泣いていました。子どもが泣いているのを見れば、私だってつらい。何回も言いましたよ、母さんこそ泣きたいねん、だからやらんとこうって言ったやん、って(笑)。
ただ一つ心がけていたのは、勉強以外の時間にはたくさん抱きしめて、たっぷり愛情表現をすること。子どもの能力を伸ばすためには、ときには親が嫌な役目を背負って厳しくする必要もあるけど、「お父さんとお母さんは自分のことを愛しているんだ」という根本的な信頼があれば、帳尻は合うと思うんです。
私はもう英検は受けなくてもいいと思っていますが、もしかすると数年後、また受けたいと言ってくるかもしれませんね。そうしたらそれはもう勝手にやってもらって……と言いつつも、結局は気になって、あれこれ構っちゃうかもしれません(笑)。
(構成/木下昌子)
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