●産婦人科や婦人科は、「心の支え」になる存在

 避妊せずに性交してしまった、避妊に失敗した……。産婦人科で処方される緊急避妊薬(アフターピル)を性交後72時間以内に服用することで、妊娠を回避できる可能性があります。これは、早ければ早いほど効果が高いのです。

 このことを知らなければ、その場面に接した子どもは、きっと親にも言えず「どうしよう、どうしよう」と思い悩んでしまうはず。そんなとき「あそこなら……!」と思えるクリニックの存在があれば、どんなに心強いでしょう。たとえ一度でも、行ったことがあるのとないのとでは、大きな違いがあるのです。

 これは少々極端な例えかもしれませんが、これくらい、産婦人科や婦人科はティーンズ女子の味方。ぜひ、気軽に訪れてほしいのです。だって、HPVワクチンにはじまり、生理、妊娠、そして産婦人科なら出産までおつき合いできる「女性専用」なのですから。

 最近は、産婦人科の待合室で、中学生や高校生の女の子たちを見かける機会が増えてきました。母娘で同じクリニック、というのも素敵なことですよね。

(前編「『自慰行為のし過ぎで死ぬの!?』 中高生を翻弄するウソに、専門家がアドバイス」から続く)

(構成/三宅智佳<AERA with Kids編集部>)

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三宅智佳
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