※写真はイメージです(GettyImages)
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 6月下旬~8月の記録的な猛暑によって大ダメージを受けている9月の肌は、ぐったり疲れた“夏バテ”状態。今こそ肌トラブルの原因を知り、正しいケアが必要だ。AERA 2022年9月12日号から「肌」特集の記事を紹介する。

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 行動制限がなかったこの夏。わくわく気分で出かけたものの、強烈な日差しを浴びて、思いもよらない肌トラブルに悩まされている人が増えている。

 兵庫県のメーカーに勤める國松有咲さん(23)は8月、3年ぶりに開催された夏フェスに出かけた。

「ずっとコロナ禍で遊びに出かけるのを控えていたのですが、今年の夏は久しぶりに出かけました。でも、炎天下にいて滝のように汗をかいて、マスクまでビショビショになりました」

 それ以来、肌トラブルを自覚するようになった。マスクが触れる頬と、帽子をかぶった額にニキビができたという。

 皮膚科専門医で「私のクリニック目白」の平田雅子院長は言う。

「暑さによって皮膚温が上がると、顔に限らず体のあちこちに肌トラブルが起きやすくなります。今年は6月くらいから急に暑くなったせいで、普段は肌トラブルがない人でも、不調気味になるケースが多かったです」

塩分による「汗かぶれ」

 今夏は記録的な猛暑だった。気象庁によると、6月下旬の平均気温の平年差は、東日本で4.0度、西日本で3.2度も高く、1946年の統計開始以降、最高だったという。同庁の専門家検討会は会見で「異常と言って差し支えない」と話したほどだ。

 そんな強烈な日差しにさらされてきた9月の肌は、いわば“夏バテ”状態にある。平田院長は、

「皮膚に夏の疲れが出てきたと感じる今こそ、十分なケアを心がけることが大切です」

 と話す。

 では、具体的にどうすればいいのか。今からでも自分でできるケアの第一歩は、汗対策だ。

 この夏、例年以上にたくさんの汗をかいている人も多いだろう。その汗がさまざまな肌トラブルを引き起こす原因となる。

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