くら寿司の「ゴールデンクランチロール」
くら寿司の「ゴールデンクランチロール」

 先日、知り合いのお宅のホームパーティーに呼ばれて行ってきました。

【写真】少し驚かれるかもしれませんが…くら寿司の「たこ焼きロール」はこちら

 ホームパーティーといっても、親しい友人4家族で集まって食事をする程度のものでしたが、久しぶりだったのでとても楽しい時間をすごすことができました。

 最近は、ホストファミリーの負担を軽減するために、それぞれが料理やお酒、デザートなどを持ち寄って開催することが多いようですね。筆者が参加したのもそうした形式でした。筆者はもちろん、くら寿司のお寿司をテイクアウトして持って行ったのですが、他の参加者の方が、ロール寿司をデパートで買ってきていました。

 ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、ロール寿司とは「カリフォルニアロール」に代表される、アメリカ発祥の「巻き寿司の派生形」ともいえるものです。

 巻き寿司が具材をシャリで巻いて、外側に海苔を巻いているのに対して、ロール寿司はシャリと海苔の順番が逆で、海苔を内側にして、シャリを外側にして巻きます。

 1963年、ロサンゼルスの「東京会館」にあった寿司レストランで、タラバガニとアボカドのマヨネーズ和えを具材にしたものがオリジナルといわれています。

 もともとは通常の巻き寿司と同じ巻き方でしたが、アメリカ人が黒い海苔を気味悪がってはがして食べているのを見て、シャリと海苔の巻き方を逆にしたところ評判が良かったので、その後全米に広がっていったと言われています。

 最近では、カニの高騰もあり、カニカマを使っているところがほとんどのようです。

 同じころにアメリカで発案されたロール寿司としてもうひとつ、「東條ロール」というものがあります。

 これは、カナダのバンクーバーの日本料理屋さんで考案されたもので、カニとアボカドに加えて、ほうれん草と玉子焼きを同じく裏巻きして、外側にゴマをまぶしたものです。

 ロール寿司はその後、アメリカを中心に独自の進化を続け、今では、クリームチーズ、サーモン、アボカドなどを具材にした「フィラデルフィアロール」や、カニカマ、マグロ、ハマチ、エビ、アボカド等を使った「レインボーロール」など様々なロール寿司が販売されています。

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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