竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

 北京五輪の余韻から醒めません。なかでも印象的だったのは、羽生結弦選手でした。

【写真】印象的だった羽生結弦選手

 大会前、私たちは「彼は必ず3連覇する」と信じて疑っていなかったと思います。4回転半も完璧な着氷で決めて、金メダルを手に堂々と帰国する、そんな姿をもう目に浮かべていた。だけど彼が背負っていたものの大きさを想像できていなかったと、いまになって思います。

 氷の穴にはまってしまうという想定外のことが起きたショートプログラム。金メダルを取ることになる米国のネーサン・チェン選手の言葉が心に残っています。「彼(羽生選手)が史上最も偉大な本物のフィギュアスケートアイコンであることは、これからもずっと変わりません」と。

 チェン選手は最近の世界選手権を制してきました。そんな高みにある選手同士だからこそわかりあえる、成し遂げてきたことの凄さ。そして凄すぎるゆえのプレッシャー。チェン選手の言葉で、あらためて気がつきました。

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竹増貞信

竹増貞信

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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