清水建設は昨夏と今夏、VRを使ったインターンシップを開いた。映像を見ながら、匿名で質問ができる(清水建設提供)
清水建設は昨夏と今夏、VRを使ったインターンシップを開いた。映像を見ながら、匿名で質問ができる(清水建設提供)

 コロナ禍でオンライン化された就職活動。選考をはじめインターンシップや内定者懇談会、内定式なども、対面ではなくなり、学生も企業も接点の少なさに課題を抱えている。AERA 2021年10月25日号から。

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 学生は内定を得た後も悩みが尽きない。ディスコの上席研究員、武井房子さんは言う。

「どの企業の内定を受けるか決められないのです」

 ぜいたくな悩みのように思えるが、ここにコロナ禍ならではの課題があるという。

「コロナ禍前の売り手市場だったときも複数内定をもらって迷う学生がいました。ただ、コロナ禍で選考も内定者懇談会もオンラインになりました。会社に一度も行ったこともなければ、内定者と直接話したこともありません。企業との接点が少なすぎて決定打に欠けます。10月1日のオンライン内定式は複数社掛け持ちして、トップのあいさつを聞き比べる人もいました。内定式さえも判断材料なのです」

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