放送中のドラマ「准教授・高槻彰良の推察」で、伊野尾慧くん(Hey! Say! JUMP)は大学で民俗学を教える主人公の高槻准教授を演じている。小中学生向けニュース月刊誌「ジュニアエラ」10月号では、伊野尾くんに役づくりや、作品の見どころなどを聞いたほか、小中学生からの質問にも答えてもらった。

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――高槻彰良は「完全記憶能力」を持つ、クールで大人な准教授。演じるうえで、意識した点は?

 実年齢より少し年上で、事件の謎を解いていくというキャラクターなので、ちょっとカッコよく、紳士的に見えるように、印象的な身ぶり手ぶりも加えられたらいいな、と思って演じていました。これまでは年下を演じることが多かったので、そうした役づくりも新鮮でした。

――伊野尾くんから見て、高槻はどんな人?

 高槻は人を観察することを通して、「じつはこういう思いがあるんじゃないか」と想像し、考えることができる人。見たものを全て一瞬で覚えられる「完全記憶能力」という特殊能力があるけれど、冷たい態度で謎を解いていくわけではなくて、人の気持ちをわかったうえで寄り添える人だと思う。特殊な能力がある人はどうしても、一般の人とはかけ離れた存在になってしまいがちだけれど、ちゃんと優しさがある人なのだろうなと思います。

――演じてみて改めて感じた、“事件もの”や“推理もの”の面白さは?

 やっぱり、謎解きならではの長ぜりふじゃないかな。謎を解くときは、周囲に対し得意げに説明することが多いけれど、普段の生活でなかなか経験できることではないから、演じていて面白いな、と。

――長いせりふを言ううえで工夫している点は?

 一つの空間で長いシーンが続く場合は、見ている人を飽きさせないようにしなければいけない。映像になったときのことを想像しながら、「この場所で相手と向き合ってお芝居をするとなると、自分は何ができるだろう」ということは、考えていましたね。例えば、鏡の話をしていたら、「現場のどこかに鏡はないかな」と探してみたり、僕がほかの登場人物よりも少し高い位置から話をすることで、より先生っぽい雰囲気を出してみたり。監督さんと相談しながら撮影していました。

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古谷ゆう子
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