──辻元さんは政権交代しかないと断言されています。

 私は総理大臣はあらゆる法律、制度、税金の配分や使い道を決めて、社会に流し込む力を持っていると思っています。つまり、制度によって社会のモデルを変えていく力がある。それで最低でも国会議員の3分の1は女性と決める。これを達成している国は、社会保障が充実していて幸福度が高く、情報公開度も高いと言われています。私たち超党派の女性議員が中心になって政治分野における男女平等を実現していくような法案も提出していますが、結局、努力義務に終わっています。

──辻元さんは総理を目指さないのでしょうか?

 初当選から25年、野党では最もキャリアが長い女性議員になってしまいました。これまで、総理を目指しますかって言われた時、笑ってごまかしていましたが、最近は次に続く女性たちのためにも、やっぱり目指さないとアカンと思うようになりました。政治はミッション(使命)、パッション(情熱)と同時に、クールだ、かっこいいと言われるファッションが必要です。私が土井たか子さんに憧れたように、誰かがやっぱりリーダーを目指さないといけない。そうでないと、いつまでたっても国会が変わりません。

(構成/編集部・中原一歩)

AERA 2021年9月13日号より抜粋