統合のヤフーとLINE「和製GAFA」となるか “国の足かせ”でマイナスになりかねないジレンマも (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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統合のヤフーとLINE「和製GAFA」となるか “国の足かせ”でマイナスになりかねないジレンマも

出野直玲AERA
ヤフーの川辺健太郎社長(左)とLINEの出澤剛社長が、新生Zホールディングスの共同CEOとして舵取りを担う/1日、東京都内

ヤフーの川辺健太郎社長(左)とLINEの出澤剛社長が、新生Zホールディングスの共同CEOとして舵取りを担う/1日、東京都内

 経営統合したヤフーとLINEは、「和製GAFA」として海外勢に対抗する構えだ。だが総ユーザー3億人の巨大企業誕生は利用者にとって利点ばかりではない。AERA 2021年3月15日号の記事を紹介する。

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 3月1日、ヤフーを傘下に持つZホールディングス(HD)とLINEの統合が完了し、傘下にヤフーとLINEを抱える新生ZHDが誕生した。誰もが知る二つの大手ネットサービスの統合により、総利用者数は3億人を超え、従業員数も2.3万人を抱える日本を代表するネット企業となる。

 市場では米国の巨大IT企業「GAFA」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)になぞらえて「和製GAFA誕生」を期待する声もあり、1日に開かれた事業説明会ではヤフーの川辺健太郎社長が「親会社(のソフトバンク)まで含めた守備範囲の広さは、GAFAにもない」と、対抗勢力になることに自信をみせた。

 だが、そのGAFAは行きすぎた巨大化による弊害が欧米当局から問題視され、各国が規制強化の動きを強めている。昨年10月には、米下院がGAFAの分割を提言する報告書を公表したほどだ。

 そんな中生まれた「和製GAFA」は、利用者にメリットをもたらすのか。巨大化ゆえのデメリットが今後、発生しないのか。期待も懸念も尽きない状況といえるが、かつてのヤフーが掲げたネット企業らしい「爆速」によるサービス再編や改善ができるかが注目される。

■利用者情報連携に時間

 ヤフーが手がけてきた国内スマートフォン決済最大手のPayPayは1日、統合を記念したキャンペーンを打ち出した。対象加盟店でPayPayを使うと、抽選で決済金額の全額がポイント還元されることが目玉だ。まずは利用者に統合のメリットを強調する狙いだ。

 だが、同時に統合の課題も透けて見える。今回のキャンペーンはあくまでPayPay利用者向け。例えばヤフーの通販サイト「ヤフーショッピング」で、LINEの決済サービス「LINE Pay」を使えば追加ポイントや特別なLINEスタンプをプレゼント──といった、両社のサービスを横断する取り組みにはなっていない。


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