例えば苦いコーヒーの代表格、エスプレッソコーヒーは抽出時間が20~30秒と短いため、カフェインは抽出時間が2分半のドリップコーヒーの方が多くなる。苦み走った顔つきでエスプレッソを流し込み、キリッと目を覚ます大人な自分が好きだった若者時代。あれって勘違いだったみたいで。

「コーヒーの香りには気分をゆったりさせてくれる効果があります。また、香りを楽しみながら豆を手で挽けば、香りとカフェインの合わせ技で、目を覚ますだけでなく、集中力を高める、イライラをしずめるなどの効果も期待できます」

 さらにコーヒーに最大限のパフォーマンスを発揮させるなら、抽出方法にもこだわるべし。コーヒーを入れる方法は、ハンドドリップから、カプセルコーヒーマシンまでさまざまだが、江沢さんのおすすめは、誰でも簡単においしいコーヒーが入れられる「フレンチプレス」だ。

「コーヒーの粉を入れて、湯を注ぎ、待つこと4分。ゆっくりプレスすればできあがりです。香りの元になるせっかくのコーヒーの油脂を吸収してしまうペーパーフィルターが不要なうえ、コレひとつあれば、コーヒーだけでなく、お茶を入れるのにも使えるので便利です」

 なお、インスタントコーヒーでも、カフェインなどの成分はドリップで入れたコーヒーとほぼ同じ。ただし香りが出にくいので、「スプーン数杯の水で溶いてから」お湯を注げば、コーヒーの香りが出やすいという。

 ではコーヒーの部をまとめます。眠気を吹き飛ばしたり、集中力を高めたり、意気を高めたりしてくれるカフェインの効果を狙うなら、深煎りより、浅煎りのコーヒーがおすすめ。さらにゆったりした気分をプラスしてくれる香りの効果を上乗せするなら、豆から手挽きするなどして、コーヒーの香りを存分に楽しむのがコツとなる。

■熱めでカテキン豊富に

 続いてお茶類。星の数ほど種類があるお茶のそれぞれにさまざまな効果があるが、まずはお茶の基本知識を学ぼう。

 まず知られているのは、紅茶も、緑茶も、そしてウーロン茶も、元は同じ茶葉からできているということ。ではなんであんなに味や香りが違うかというと、茶葉を摘んだあとの発酵具合が違うからだ。

次のページ