実はアールグレイは、自分が普段家で仕事をするときに1日7~8杯は飲んでいる紅茶。そんな効果があるとはつゆ知らず。まさに失敗とストレスにまみれた日々だけに、体が欲したとしか思えない。いただいたアールグレイは、通販で買った100個入りティーバッグとはまるで別物のいい香り。よし! 気分があがってきた。

■自家製ほうじ茶で幸せ

 最後はもう一つ、自分自身に必要な「イライラを落ち着かせるとき」のお茶だ。ルピシアのおすすめは、ほうじ茶だ。

「たとえば弊社の『信楽 熟成ほうじ茶』です。刺激が少なく、香り豊かなほうじ茶でひと休みして、イライラを落ち着かせてみるのはどうでしょう」(ルピシア広報)

 はい。ほうじ茶の香ばしさが心まで温めてくれて、ひと休みと言わず一日中飲んでいたいほどのほっこり効果。実はほうじ茶については、王子こと江沢さんからもウラ技を教えてもらっていた。ズバリ、自家焙煎だ。

「油分のないフライパンを火にかけ、緑茶を入れて火からはずします。煙が出てくるので、火からはずしたまま、フライパンをあおって煎る。煙が出なくなったら、再び火にかけて、はずしてあおるを繰り返します。3~5分くらいで、オリジナルローストのほうじ茶が完成します」

 このオリジナルほうじ茶のいいところは、お茶のいろんな効果を後押しする「香り」が存分に楽しめること。実際、昔の商店街にあったお茶屋さんの店先のような香りが部屋中に広がって、何だか幸せな気分だ。

「煎ることでカフェインが減るので、ほうじ茶は寝る前などに飲むのがおすすめ。さらにローストの香りで癒やされるので、カフェインを控えたい方にもおすすめしています」

 お茶の部をまとめます。高温で入れるとカフェインが多く出て、眠気ざましや、疲労回復などにも効果が。反対に、カフェインを取りたくないなら、緑茶をほうじ茶にして、煎っているときの香りごと楽しむのも一案だ。フレーバーティーも各種あるので、風味をあれこれ楽しめるのも、紅茶ならでは。

 エンジョイ! 在宅ワーク。(ライター・福光恵)

AERA 2021年2月22日号